【TVTest】TVTest 0.10(64Bit)でPLEX PX-S1UD/MyGica S270(VT20)/VASTDTV VT20を使用する方法
先日購入した「VASTDTV VT20」ですが、環境がTVTest0.7.3(32Bit)だったので、TVTest0.10(64Bit)で作り直した際の備忘録です。
尚、当方は「VASTDTV VT20」を使用していますが、調べたところ「PLEX PX-S1UD」や「MyGica S270(VT20)」の同等品でも使えそうですので参考になれば・・(と言うか中身な同じです・・)
※※ 2021/06/28 追記 ※※
尚、TVtest0.7.3(32Bit)での動作確認については、以下の記事で記述しています。
・【VASTDTV】VT20 USB接続地デジ用テレビチューナー(PLEX PX-S1UD/MyGica S270同等品)を使ってみた話
※※※※※※※※※※※※※※
〇当方のVASTDTV VT20
0.目次
1.はじめに
1-1)各製品の違いについて
1-2)TVTest0.10について
2.導入手順
2-1)事前準備①(本製品以外にも必要なハードの準備)
2ー2)事前準備②(ドライバー等の準備)
2-3)事前準備③(機器等の接続)
2-4)製品等の認識確認
2-5)TVTest0.10の準備
2-6)MPEG2デコーダの準備
2-6-1)TVTestでよく使われるMPEG2デコーダについて
2-6-2)MPEG2デコーダのダウンロード
2-6-2-1)「TVTest DTV Video Decoder」の場合
2-6-2-2)「LAV Video Decoder」の場合
2-6-3)"BonDriver_BDA"の準備
2-6ー4)TVTestの初期設定
2-6ー5)BCASカード等の認識
3.その他
3-1)映像デコーダのハードウェア処理化
4.まとめ
1.はじめに
本内容は、先日入手したUSB型地上波チューナVASTDTV VT20を利用して、TVTest0.10(64Bit版)での視聴を行うまでの手順を纏めた物ですが、実際には同製品となっている同等品のPLEX PX-S1UDやMyGica S270/VT20も同じ手順で行けると思います。
尚、製品によって微妙にドライバーやソフトの有無等が異なっている模様です。
但し、現時点では現物で確認してはいないのでその点はご了承下さい。
ドライバーはTVTestを使用するので一番情報のあるTVTest0.10とPLEX PX-S1UD Driverを使用しましょう!
1-1)各製品の違いについて
先の通り、VASTDTV VT20とは書いてますが、PLEX PX-S1UDやMyGica S270(VT20)が同等品の模様でMyGica S270とVT20の違いは視聴ソフト等に違いがある程度でしょうか・・?まぁ、TVTest以外は使う事は無いかもしれませんが・・
メーカ | 型番 | 付属視聴用ソフト | 備考 |
PLEX | PX-S1UD | なし | |
MyGica | S270 | ArcSoft TotalMedia | |
MyGica | VT20 | MyGicaHiDTV | |
VASTDTV | VT20 | TVTest0.73(32Bit) |
〇参考(各社のドライバー等のダウンロードページ)
・PLEX:http://www.plex-net.co.jp/download/
・VASTDTV:http://www.mediafire.com/file/g92fy8g7zau5o2f/VT20_ISDB-T_JP.rar/file
※ドライバーとTVTestが入っていますが、TVTestは0.73(32Bit)です
・MyGica:https://www.mygica.com/support/
※ちなみにPLEX社とVASTDTV社のドライバーは同じ物ぽいです
1-2)TVTest0.10について
TVTest0.7.3と比べると変わったところはスクランブル解除がプラグインになった点や公式から配布されるものはソースコードで配布されている点でしょうか。※実際には0.9系もあります。
ソースコードなので、基本は自分でビルド(実行出来る様にする)必要があります。
しかしながら、あるサイト様の方で、ビルドされた物を配布されているので、そちらを利用させて頂くと便利です。
それがこちらです。
・[外部サイト]:つくみ島だより様
尚、TVTestの配布だけで無く、プラグイン等も同梱されていたり説明も詳しく解説されていたりと、非常に参考になるサイト様ですので一読しておきましょう。
次は当方の検証環境及び条件です。
尚、ブログの画像容量の関係で、一部前回の画像を使いまわししています。
1-3)検証環境と条件等
〇検証環境2台のPCで本製品を使用し検証しています。
①NEC Versapro VK26M/B-F(PC-VK26MBZCF)※ノートPC
CPU | Intel 第3世代(Ivy) i5-3320M 2.60 GHz |
MEMORY | 8GB |
DISK | 500GB(HDD) |
OS | Windows10 Pro 1909(64Bit版) |
備考 | ・BIOSのBOOTモードはレガシーモードで使用 ・USBポート数とアンテナ配置の関係からカードリーダはUSB2.0ポート、 本製品はUSB3.0ポートに接続 ※USB3.0ポートに接続しても本製品はUSB2.0でしか利用出来ません |
②Lenovo ThinkCentre M75q-1 Tiny※デスクトップPC
CPU | AMD Ryzen 5 PRO 3400GE 3.3GHz |
MEMORY | 32GB |
DISK | 1T(HDD) |
OS | Windows10 Home 20H2(64Bit版) |
備考 | ・BIOSのBOOTモードはUEFI(セキュア)モードで使用 |
では、使える様にしていきましょう。
2.導入手順
まずは、ハードウェアの準備です。
ちなみに製品だけではフルセグ視聴は出来ません。
2-1)事前準備①(本製品以外にも必要なハードの準備)
※フルセグ受信の際には必要です!①BCASカードx1枚(青又は赤カード)
→当方は、故障したTVの物(赤)を転用
尚、本製品は地上波専用ですので、赤カードを挿してもBS/CS等は受信出来ません!
②ICカードリーダー
→HARP RW5100(当方はe-taxで使用していた物を使用)
※偶々有った物を使用していますが、本製品は既に生産終了をしていますし、ドライバーの入手が面倒です・・
2ー2)事前準備②(ドライバー等の準備)
では、USBチューナのドライバーの準備です。ドライバーですが、TVTestで利用する場合は、現時点で3社4製品分ありますが、一番確実なPLEX社の公式よりダウンロードした方が良いと思います。
※時点でPLEXと同じドライバーのVASTDTVならデバイスマネージャ名も同じですので、以下の手順を行います。
◎手順
①PLEXの公式サイト(又はVASTDTVのDL先)で、ドライバーを準備し任意の場所(c:\temp等)解凍しておきます。
尚、ドライバーのインストール手順が見たいと言う方は、PLEX社の公式のダウンロードページにある、"Driver_PX-S1UD_V2.zip"内にWindows10用の説明書(PDF)が一番判り易いので、そちらを参照して見るのも良いと思います。
②ドライバーのインストール
上記①で解凍したフォルダにあるドライバーファイル(32/64Bit)を使用しているOSに合わせてをインストールします。
尚、当方は64Bit版"isdbt_rio_setup_dvbt_ir_win64_20150731"を使用し、インストール中に「Windowsセキュリティのメッセージ」が出た場合は、そのまま"インストール"を選択して進めています。
又、ICカードリーダを利用可能な状態にしていない場合は、ここでカードリーダーの手順書に従いドライバー等をインストールして、利用出来る様に準備しておきます。
※ICカードリーダは多数種類がある為、手順は省略します
2-3)事前準備③(機器等の接続)
①以下の接続をしていきます。・TVアンテナ線と本製品を接続(F型変換コネクターを使用)
・PCと本製品を接続
・PCにカードリーダを接続し、BCASカードを挿入する
〇接続時の一例
2-4)製品等の認識確認
先の2-3)①の機器を接続後、「デバイスマネージャー」を起動し、以下のデバイスが存在する事を確認します。・「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」上に"PX-S1UD Digital TV Tuner"が表示
・「スマートカード読み取り装置」等に、利用するICカードリーダが表示
※利用しているカードリーダにより表示が異なる場合があります
→当方の場合は、SHARP RW5100
〇デバイスマネージャーでの機器が認識した状態
これで、ハードウェア上は準備が完了しました。
次はソフト的な作業です。
2-5)TVTest0.10の準備
①「つくみ島だより様」のサイトを訪問し、TVTest関連のサイトも一通り読むと良いでしょう。※非常に参考になりますし、それ以外の記事も色々興味をそそられる内容があります。
・[外部サイト]:TVTest 0.10.0最新版のインストールと使い方(つくみ島だより様)
②訪問したサイトの「TVTest 0.10.0最新版のインストールと使い方」にある最新版のアーカイブをダウンロードする。
※2021/04/18現在の最新版は「ver.0.10.0-210113 (2021/01/13)/ファイル名:"TVTest-0.10.0-210113.zip"
③ダウンロードしたファイルを任意の一時的場所に展開する。
※例として当方は"c:\temp"フォルダに配置
尚、フォルダ構成として32/64Bit版があるので、利用する方を正式なフォルダにコピーして下さい
※例として当方は64Bit版のファイルを"c:\tool\TVTest0.10"フォルダーにコピー
2-6)MPEG2デコーダの準備
次はMPEG2デコーダの準備です。標準のWindows10では入っていない為、そのままではTVTestを入れても映像等が映りません。
そこで追加でMPEG2デコーダを入れますが、幾つか種類があるのでどれを使うかは好みでどうぞ・・。
2-6-1)TVTestでよく使われるMPEG2デコーダについて
幾つかありますが、好みや使用している物で問題があった場合に、別のを使用してみると良いと思います。A)TVTest DTV Video Decoder
→昔からあるTVTest開発者様が作成したデコーダ
H.264のみで、TVTest0.7.3では使用前にレジストリに登録が必要であったが、TVTest0.10ではその作業が不要になっています
(ちなみにつくも島さんからのTVTestビルド済み版には同梱済みです)
B)LAV Video Decoder
→TVTest0.9.0以降は「H.264/AVCデコーダ」「H.265/HEVCデコーダ」の両方に対応している模様です。
C)その他
上記以外にもMPEG2デコーダはあるのですが、好み等で選んでください。
当方はまず、同梱済みのA)「TVTest DTV Video Decoder」とB)「LAV Video Decoder」を使用してみる事にしました。
2-6-2)MPEG2デコーダのダウンロード
2-6-2-1)「TVTest DTV Video Decoder」の場合
※つくも島さんからのTVTest0.10には同梱されていますが、何かの為に記載します。①以下のGitHubにアクセスし、最新版のファイルをダウンロードします。
※2021/04/12現在の最新はVer0.30(2016/07/10)、"TVTestVideoDecoder_0.3.0_bin.zip"
https://github.com/DBCTRADO/TVTestVideoDecoder/releases
②①を展開した、フォルダ内にある2ファイルをTVTestのフォルダに配置します。
〇対象ファイル(計2個)
A)"TVTestVideoDecoder.ax"
・32Bit版の場所"TVTestVideoDecoder_0.3.0_bin\x86"
・64Bit版の場所"TVTestVideoDecoder_0.3.0_bin\x64"
※"TVTestVideoDecoder.ax"は32/64Bit版がそれぞれありますので、使用するTVTestに合わせて選択します。
B)"TVTestVideoDecoder.txt"
・場所""TVTestVideoDecoder_0.3.0_bin"
※32/64Bit共通の物です。
2-6-2-2)「LAV Video Decoder」の場合
①以下のGitHubにアクセスし、最新版のファイルをダウンロードします。※2021/04/12現在の最新はVer0.75(2021/03/30版)、"LAVFilters-0.75-Installer.exe"
https://github.com/Nevcairiel/LAVFilters/releases
②①でダウンロードしたファイルを実行する。
※GitHbには、exeファイルの他、32/64Bitが別になったzip形式もありますが、exe実行の方が簡単です
ちなみにインストールは全てデフォルト選択で良さそうです
2-6-3)"BonDriver_BDA"の準備
いよいよ凡ドライバーです。TVTest0.7.3の時は"BonDriver_Siano.dll"でしたが、TVTest0.10では別の物"BonDriver_BDA"を使用します。
〇"BonDriver_BDA"のダウンロード
①以下のGitHubより最新版のBonDriver_BDAをダウンロードし、一時フォルダ等に展開します。
例)"c:\temp"等
〇GitHub(BonDriver_BDA)
https://github.com/radi-sh/BonDriver_BDA/releases
※2021/04/12現在の最新は(20190202版)、"BonDriver_BDA-2019-02-02.zip"
②先の①で展開したフォルダ内にあるそれぞれの以下のファイルをリネームし、TVTestフォルダに配置します。
〇対象ファイル(計2個)
A)"BonDriver_BDA.dll"
・32Bit版の場所"BonDriver_BDA-2019-02-02\x86\Release"
・64Bit版の場所"BonDriver_BDA-2019-02-02\x64\Release"
尚、"BonDriver_BDA.dll"は32/64Bit版がそれぞれありますので利用環境に合わせて選択し、
対象の"BonDriver_BDA.dll"を"BonDriver_PX_S1UD.dll"にリネームします。
B)"BonDriver_BDA-UHF-sample.ini"
・場所"C:\temp\BonDriver_BDA-2019-02-02"
こちらは32/64Bit共通ですので、そのまま"BonDriver_BDA-UHF-sample.ini"を"BonDriver_PX_S1UD.ini"にリネームする
以上で準備は終了です。
2-6ー4)TVTestの初期設定
①"TVTest"を起動します。尚、環境により「WindowsによってPCが保護されました。」の画面が表示された場合は、以下の手順を実施して下さい。
〇「WindowsによってPCが保護されました。」のメッセージが出た場合
a)画面内にある"詳細情報"をクリック
b)以下の内容である事を確認し、"実行"ボタンを押下
・アプリ:TVTest
・発行元:不明な発行先
〇「WindowsによってPCが保護されました」の対応方法(画像)
②「TVTest初期設定」の画面が表示されるので以下の設定を行う。
※別のデコーダを利用されている場合は、それに設定して下さい
・BonDriver:BonDriver_PX_S1UD.dll
→先の2-6-3-1)②でリネームしたもの
・MPEG-2デコーダ:TVTest DTV Video Decoder
・H.264/AVCデコーダ:LAV Video Decoder
・H.265/HEVCデコーダ:LAV Video Decoder
〇「TVTest初期設定」画面
③チャンネルスキャンの確認
"はい"を押下
〇「チャンネルスキャンの確認」のメッセージ
④「スキャン開始」ボタンを押下
※スキャン終了までには少し時間が掛かります
尚、以下の様なお知らせが出る場合もありますが、"OK"ボタンを押下して進んでかまいません。
〇「お知らせ」メッセージ
⑤「チャンネルスキャン画面」に戻ったら、右下の"OK"ボタンを押下します。
〇「チャンネルスキャン後」の様子
2-6ー5)BCASカード等の認識
⑥「TVTest画面」上で「右クリック」-「設定」-「TSプロセッサー」を選択し、以下の設定を行い"OK"ボタンを押下します。・処理を有効にする:■(ON)
・デフォルトモジュール:B25.tvcas
・デフォルトデバイス:SmartCard
・デフォルトフィルター:利用してるカードリーダ
※複数のチューナを使用している場合は、チューナーマップで設定して下さい
〇「TSプロセッサー」設定画面
⑦「TVTest」を再起動して、チャンネルを適当に選択し、正常に映像と音声が利用できる事を確認します。
又、デスクトップ等にTVTestのショートカットを作成しておくと便利です。
3.その他
環境等によっても異なりますが、やっておくと良い事※もし、問題が起きる様でしたら元に戻して下さい
3ー1)映像デコーダのハードウェア処理化
映像をデコート時にCPUで無く、GPUで処理させます。〇手順
①「TVTest画面」上で「右クリック」-「映像デコータ」を選択し、以下の設定を行い"OK"ボタンを押下します。
3.まとめ
これでTVTest0.10が64Bit環境になりました。
但し、Windows10の20H2が何やら悪さをして不安定になるとも情報があります。
(当方の環境の場合、TVTestのドライバーを入れる前にも調子が悪い時がありました)
もし、1909で環境が作られている場合は、もう少し様子見にした方が良いかも知れません。。
最後に、つくも島だより様を始め、先人の方々にはこの場を借りてお礼を申し上げます。
以上
〇更新履歴
2021/04/18 初版
2021/06/28 TVTest0.7.3(32Bit)の際の情報等を追記
2022/11/07 リンクの修正等
タグもどき:TVTest 地上波チューナ VASTDTV VT20 PX-S1UD S270
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