中華製 SOOHAO防犯カメラセット(POE付きNVR+IPカメラ4台セット)を試す
平成から令和に元号が変り、世間ではG/W待っただ中の世の中です。
今回は人並みに休みに近いので暇つぶしもとい実家の要件を片付ける事に・・・
祖母宅が事情で無人になるので、防犯対策で防犯カメラを付ける事になりました。
当初は、当方の趣味全開のPCによるNVRとIPカメラでと思っていたのですが、親戚筋から自分が使える物をと・・・注文があったので、TVに接続出来て繋げるだけの物を探して購入したお話です。
○SOOHAO防犯カメラセットの同梱物
0.目次
1.経緯
2.要件
3.同梱品
4.検証
4.1)クローズド環境での使用
4.2)他社製POE対応IPカメラの接続
4.3)家庭内LAN(既存)環境への接続
4.4)PCソフト「EseeCloud」の使用
4.5)スマホからの使用について
4.6)他社NVRの使用について
4.7)IPカメラの使用プロトコルについて
4.8)使用ポートについて
4.9)NVRのHDDの中身について
5.評価
6.まとめ
1.経緯
遠距離にある祖母宅が無人になるので防犯目的及び、IPカメラ(セキュリティ)に関する知識向上の為
と言う事で冒頭の通り、操作等が簡単な物を探せと言われたので探したというお話です。
2.要件
当初はPCとフリーNVRで構築を検討したが以下の理由により断念
・設置後に主に使用するのが親類でPCの知識がない
・設置場所が祖母宅と言う事で、インターネットに接続出来ない
其の為、クローズド環境でも稼動するNVR製品群を検討
幾つか候補があったが、次の点から本製品とした
○要求仕様
・POE対応
→場所により、配線の手間を考えPOE対応製品を選択
・状況により増設が可能
→実際に設置してみて問題(死角)等があれば追加が可能
・カメラやNVRの性能
→h264よりh265対応の方が圧縮率等も良いので、長期間の記録が可能
・1080P対応の物
→解像度が良いと何かの際に判別しやすい
・無線より有線
→いくらH265といっても数台あるとパケットが大変な事でしょうからね
後は、先の通りPOEの方が楽と言うのがあります
・その他
当初はインターネットに接続しないクローズド環境であるが、状況によりネット回線も考慮 (遠隔での確認や支援等)
商品の説明を参照やマニュアル等をサポートから入手し、保証外であるがPTZ操作も出来そうだった
価格(クーポン含む)や他の方のレビュー等を比較参考の結果、本製品にしてみました。
3.同梱品
製品が到着したので、早速検品したいのですが、其の前に製品情報と概要です。
○製品名
"SOOHAO 防犯カメラ 屋外 防犯カメラセット poe防犯カメラ 4台 1080P 1TB付き 8CHレコーダー"と言う、いつもの中華製の通り長い名前です
簡単に言うと、NVR+1080p(H265)IPカメラ(x4台)+1TBのHDD付きのセットです。
更にIPカメラは8台まで増設可能で、最初から8台セットもあります。
※8台セットの場合はHDDが2TBの模様です。
AMAZONでの型番は”P04N81JP”と言う事でどこかのOEM製品でしょう。
では次に進みます。
製品の同梱品は次の通りです。
○画像01:NVR本体及び同梱品 ※カメラは4台モデル
以下特筆事項のみ記載します。
①NVR本体
・型番:PO8002
・サイズと重量
サイズ:22.8x28x4.5(cm)(大体ですがB5ノートぐらい)
重量:HDD込みで約1.4439kg
○画像02:NVR本体とB5ノートPCとの比較
○ボタン/ランプ/端子等
フロント側には電源とHDDのアクセスランプのみで、ボタン類はありません。
(アクセスランプ右はブザー用の穴があります。)
背面側は次の端子等が有り、左右や底面には給排気用のスリットもあります。
○画像03:NVR背面端子
○背面端子説明
・POEポート(100M)x8
・POEポートACTランプ
・UPLINK用ポート(100M)
・ACアダプター用端子
・VGA端子
・HDMI端子
・USB2.0端子x2
・アース
○筐体のあけ方
説明書にもありますが、左右(各1本)及び背面(3本)のネジ(合計5本)を外し、天板をあけます。
○本体内部
・SOCはhi3536D_V123 nvr040816と基板に記載
・基板上の電池はCR2032(日付保持用?)
・SATA及びHDD用電源端子は各1個
○HDD情報
・東芝製 DT01ABA100V(1TB/SATA600/5700rpm)
②ACアダプター
○情報
・型番:GM95-480200-F
・OUTPUT:48V2.0A
・PINアサイン:センターがプラス/外側がマイナス
・ACアダプター部にはランプが付いているので通電状況が判ります。
○画像05:NVR用ACアダプター及びケーブル
○ケーブル長さ
ケーブルはAC側とNVR側とで別れ、それぞれ次の通りです。
・アダプター本体側:約150cm
・AC側で3P-2P(アース付き):約145cm
③IPカメラ(x4)
SOCや仕様等は確認中ですが、1080P/h265(HEVC)/POE対応のIPカメラです。
○画像06:IPカメラ
○情報
・型番:P0200
・SOC:確認中
・サイズ:7x7x18(cm)
・レンズ 3.6mm
・重量:275.9g
・特記事項:ONVIFは未対応?
・電源(POE):不明
※尚、ACアダプターですが、他社製IPカメラ付属の物(12V1A)が使用出来ました。
[参考]使用出来たACアダプター
・型番:KA-1201A
・仕様:12V1A
・ジャック部サイズ 外形5.5mm/内径2.1mm/長さ10mmの物
・備考:SV3C社製IPカメラ"SV-B06POE-1080P-A"等の付属品
販売店からはIPカメラの単品販売があるので、出来ればACアダプターを単品で販売して欲しいところです。
向きや角度の調整には土台部にある六角ネジを回してから行う必要があります。
○画像07:IPカメラ
※反時計回しで緩め、時計回しで締める
尚、大きさは他社製"SV-B06POE-1080P-A"と比較しても、本製品の方が小型化されています。
その他、気になる点として他社製IPカメラ同様に電源系の防水対策(キャップ等が無い)がされていません。
この点については、今後対策して欲しいと感じます。
④UTP(LANケーブル)
3種類有りますが商品説明内容や他の方のレビューと異なり、一部仕様が変更されている模様です。
説明や他の方のレビュー:通常のケーブル20mX4本
当方に到着した物:フラットケーブルで長さが異なる物(2種類)
→サポートに確認したところ、フラットケーブル(Cat6)で15メートルx2本、30メートルx2本との事でした。
フラットケーブルには既に防水キャップ等が装着されていますが、爪折れ防止用のブーツは有りません。
○画像08:LANケーブル等
○ケーブルの種類
A)フラット(長い)(x2セット)
→CAT6で長さは別途確認予定。爪折れ防止機構(ブーツ等)は無し
※サポート回答では30mとの事で長過ぎるので現在は断念
B)フラット(短い)(x2セット)
→CAT6で当方が測定した長さ約14.5m。爪折れ防止機構(ブーツ等)は無し
※長いので8折で計測したので、結果には誤差がある可能性があります。
C)スタンダード(通常)
→CAT5eで爪折れ防止機構有り、長さは約1m
尚、このUTPは他社製IPカメラでも良く同梱されている物ですが、あまり品質は良くないです。
(100均にあるケーブルの方が良いです)
⑥マウス
ホイール付きの物ですが、おまけと思った方が良いです。
・端子:USB-TypeA
・ケーブル:60cmと短め
⑥USBメモリー
・容量は2GBのFAT形式
・中には説明用動画やPC用のソフト等が入っています。
○画像09:USBの中身及び説明書の一部
⑦説明書
・マニュアルは日本語で最低限の操作・説明のみです。
⑧その他
・IPカメラ設置用部材
(ネジ(3本)/アンカー(3本)・L型六角レンチ(1個))x4セット
・防犯カメラ設置シール
4.検証
実際に色々使用してみました。
尚、検証環境は次の通りです。
①NVR関係の情報
○NVRのバージョン
・H/W:1.1.0
・S/W:2.8.6.9_32022310
○IPカメラのバージョン
・IPcameraFIRM:2.3.0.57611133
②接続したTV
・TV1:SHARP AQUOS LC20-D30(1280x1024でHDMI接続)
・TV2:SHARP AQUOS LC24-K5(1920x1080でHDMI接続)
③PCの検証環境
・NEC VK26MB/F(Corei5 3320M 2.60GHz/メモリ:8GB)
・OS:Windows7 Pro 64Bit
・IE:11.437.17763.0
・Edge:44.17763.1.0
・Firefox:66.0.3(64Bit)
・VLC media player(3.0.6)
4.1)クローズド環境での使用
説明書に従いNVR本体とTV・マウス・IPカメラを接続。起動には約1~2分程度掛かりますが、特に問題なく画面が表示されました。
○画像10:TV接続での映像
※TV1で確認時の画像ですので、多少解像度が低い(1280x1024)です。
※この後、TV2の方で録画された映像を確認しましたが、当然1920x1080の方が綺麗でした。
起動後の操作でログイン認証がありますがデフォルトはパス無しです。
操作はマウスでの操作で、USBキーボードは使えませんでした。
その代わり、パスワードやIPアドレス等の入力はソフトウェアキーボードで行います。
[参考]マウスの操作
・左クリック:選択/画面メニュー表示
・右クリック:システムメニュー表示
・ホイールクリック:画面表示数変更(1=>4=>6=>8等)
・ホイールスクロール:画面表示(日時及びID等の表示有無)
尚、NVRの設置場所によっては、付属のマウスでは長さが短いので、大画面TVだと操作に苦労する場合があります。(TVボードの中等に入れた場合等)
其の場合は別途長いケーブルのUSBマウスを用意する必要があります。
(当方の場合、普段PCで使用している物を使用)
TVに表示される画面については、当然解像度が高い程綺麗でした。
しかしながら、メニュー等の文字やアイコンが小さいくなるので少し見難いところもあります。
→このあたりは文字の大きさ設定があれば良かったかも知れません
その他
メニューや設定を見た限りでは、クローズド環境の場合、NVRがDHCPサーバも兼ねてIPカメラにIPを付与している感じです。
其の為、設定等は意識せずに使用出来ました。
その他の操作での気づいた点は次の通りです。
・外部USB機器(メモリ)への録画ファイルのコピーは2.0規格なので早くは無い
→463MBのコピーが約67秒で転送速度は52.96Mbps(6.62MB/s)だった。
・USBへ録画ファイルをコピーした際のファイル形式はAVIのみ
・HDDの稼動音かは不明であるが、フィーンと言う高周波形の音が少しする。
(別途確認したが、筐体とHDDを固定しているネジには防振ゴムやワッシャー等が無い)
約1日程動作させていましたが、NVR及びIPカメラの温度は次の通りでした。
NVR:底面のHDDの位置がほんのり暖かい(おそらくHDDの熱がそのまま底面に移っている)
IPカメラ:特に熱いと感じなかった
但し、確認した特は気温が低めだったので、今後注意し何かあれば追記します。
4.2)他社製POE対応IPカメラの接続
別途所有している、以下のIPカメラをNVRのPOEポートに接続してみました。○対象
・SV3C製 SV-B06POE-1080P-A(1080P/H265/POE/ONVIF対応)
・SV3C製 SV-B01POE-1080P-L(1080P/H264/POE/ONVIF対応)
○結果
・問題なく認識、使用出来ました。
4.3)家庭内LAN(既存)環境への接続
NVRを既存のLAN環境に接続してみました。又、非POEではあるがPTZ付きの他社製IPカメラの接続をしてみました。
①PCからNVR及びIPカメラへの接続
家庭内LANにあるPCからNVRにブラウザでアクセス
アクセスするブラウザにより要求されるアプリが異なるがアクセス出来た。
○画像11:PC(ブラウザ)からのアクセス
尚、各ブラウザでのアクセスの際、プライグインが要求される。
○要求されたプラグイン
・IE:webclient.exe"(NVR用)/"ctrlsetup.exe"(IPカメラ用)
・Edge及びFirefox:Adobe Flash
○NVRへのアクセスでの所感
各ブラウザで一通り操作したが、IEが時々落ちる事はあった。
又、Edge及びFirefoxではカメラの映像が止まる事があった。
更に、NVRの操作と比較しての感想等は次の通り。
・NVR(本体)で出来た操作が一部出来ない
例:動体検知エリアの設定やIPカメラの一覧(ビデオ管理画面)及び転送量の確認等
・逆にPCでのアクセスの方が便利だった項目としては、ファイルの参照やダウンロードが出来る点である。
※但し、ダウンロート時はMP4形式で再生にはVLC Player等が必要
○IPカメラへのアクセスでの所感
動きからすればNVRで設定した項目がIPカメラに反映される感じであるが、一部無い項目もある
例えば、電源周波数(50Hz/60Hzの設定等)はIPカメラにはあるが、NVRにはこの項目が無い
又、NTPの設定も無効になっており、カメラに表示されていた時間と実時間がずれていた。
これらについて、IPカメラに知識がある者であれば設定も容易いが、説明が無いのは不親切と感じる
その他、TimeZoneでUTGは+8時間までしかない※日本はUTG+9時間
②別POE及びACアダプターの使用
別途所有しているPOE対応HUBの使用及び、汎用ACアダプターを使用して同梱のIPカメラが動作するかテストを実施。
○環境
・POE対応HUB:アライドテレシスCentreCOM GS908M V2-4PS
・ACアダプター:※SV3CのIPカメラに同梱されていた物
○条件
NVRとPOEHUBのLAN接続にはNVRのUPLINKを使用
○結果
POEHUB又はACアダプターのどちらも問題なく使用でき、
NVR環境のPOELANポート以外でも認識が可能な事が確認された。
結果、電力(電源)さえ確保出来れば、既存のLAN環境も使用出来る。
③NVRでの非POE機器の使用(PTZ/2way Audio機能付き)
当方の所有している以下のIPカメラを使用し、テストを実施
○環境
・SV3C製 SV-SD5W-1080PS-HX(1080P/H264/PTZ/2way Audio)
※非POEの為、ACアダプターで電源供給
○結果
事前に設定は必要だが、NVR及びブラウザからPTZ操作は出来た。
※NVRのPTZ設定値ををIPカメラにあるPTZ用設定値と同じにする
但し、Audio(IPカメラにあるマイクからの音)は確認出来なかった為、こちらについては別途調査予定
④消費電力
同梱のIPカメラとNVRのPOEを使用の場合、どの程度の消費電力なのかをワットモニターで確認
○条件
昼(赤外線OFF)と夜(赤外線ON)の使用を想定し、それぞれ計測
○画像12:ワットモニターでの計測 ※計測時の一部を掲載
○結果
A)NVR本体のみ電源ONの状態
→8.5W
B)NVRにIPカメラ1台接続(赤外線OFF/赤外線ON)
→10.4W/12.9W
C)NVRにIPカメラ2台接続(赤外線OFF/赤外線ON)
→12.2W/17W
D)NVRにIPカメラ3台接続(赤外線OFF/赤外線ON)
→13.8W/21.7W
E)NVRにIPカメラ4台接続(赤外線OFF/赤外線ON)
→15.7W/26.1W
尚、上記の値であるがあくまで目視による多い値で、数秒単位で前後1~2W程度の振れがあり。
其の為、以下は参考程度にして下さい。
[参考1]電気料金
B)の状態
昼:2.5/1000*12(h)*27.90(円)=3.48円
夜:7.2/1000*12(h)*27.90(円)=4.32円
・1日(24時間)=昼+夜=7.80円
・1月(30日)=234.03円 ※x30日で計算
・1年:2847.31円 ※x365日で計算
以下、計算式は同様の為、1日/1月/1年の一覧とします。
B)1日:7.80円/1週間:234.03円/1年:2,847.31円 ※NVR+IPカメラ1台
C)1日:9.78円/1週間:293.28円/1年:3,568.30円 ※NVR+IPカメラ2台
D)1日:11.89円/1週間:356.56円/1年:4,338.17円 ※NVR+IPカメラ3台
E)1日:13.99円/1週間:419.84円/1年:5,108.04円 ※NVR+IPカメラ4台
[参考2]ACアダプターで直接給電させた場合の電気料金
NVRのPOE給電では無く、別IPカメラのACアダプターでワットモニターで見ながら給電の結果
○結果
昼:1.5w/夜:3.6wであった。
NVRのPOE使用時との結果と異なるが、測定誤差や変換ロス等も考えられる
4.4)PCソフト「EseeCloud」の使用
同梱されているUSB内にあるPC用ソフト「EseeCloud」を使用してみました。○画像13:PCソフト「EseeCloud」画面
このソフトですが、Windows用とMac用?と思われる物がありますが、当方はWindows用で確認しています。
又、"EseeCloud"と言う名前ですが、クローズド環境でも使用可能です。
(その場合はローカルアクセスとなる)
暫く使用しての所感は次の通りです。
○所感
・登録はIPカメラ単体だけで無く、NVR自体も登録可能
(NVRを登録した方が配下のIPカメラも検出されるので楽)
・登録は同梱のIPカメラ以外にもONVIF準拠であれば認識可能であった
[参考]:検出時のタイプ
・IPカメラ(同梱品):IPC
・IPカメラ(ONVIF) :ONVIF
・NVR :NVR
・日本語表示も可能
・カメラのライブ映像はTV等に接続した様にマルチで表示可能
・メニューに再生とあるが、NVR内に録画された映像(データ)はPCでは見れない
→詳細は別途確認中であるが、再生はPCに保存された物を見る為の感じである。
4.5)スマホからの使用について
スマホを使用し、外から確認したかったが、使用アプリ(IP PRO3)の要件を満たしていなかった為、未確認○IP PRO3の要件
Android os:Ver 4.4以上
※当方所有のスマホは4.2.2
4.6)他社NVRの使用について
同梱のIPカメラが他社のNVRで利用出来るか確認してみました。尚、確認対象はPCを使用したフリーNVR等で検証しています。
※フリーNVR(ISpy/ZoneMinder/XProtect)等
①ONVIF Device Manager(V2.2.250)での確認
→ONVIF Device Managerでエラーが発生したが、一部の情報が取得出来た
○エラー内容
"操作'GetProfiles'の応答メッセージの本文をシリアル解除している時にエラーが発生しました"
②ISpyでの使用
→ONVIFでの認識はエラーで出来なかった。
○エラー内容
"No media endpoints found"
但し、手動による設定(FFMPEG(H264)タブにrtspの設定)で使用出来た。※ISpyの仕様でH.264での動作
"rtsp://<IPアドレス>:554/11"等 ※メインストリーム
"rtsp://<IPアドレス>:554/12"等 ※サブストリーム
③ZoneMinderでの使用
→ONVIFで問題なく認識できた。※ZoneMinder仕様でH.264での動作
尚、登録後のプロパティを確認したところ、Source Pathは次の通り。
設定:FFMPEG(H264)タブにrtspの設定で使用出来た
"rtsp://<IPアドレス>:554/ch0_0.264"等 ※メインストリーム
"rtsp://<IPアドレス>:554/ch0_1.264"等 ※サブストリーム
又、それ以外にISpy等で使用されている構文"/11"等も映像が映った。
④XProtectでの使用
→自動検出及び手動でONVIFやUnivasal Driverでの検出を行ったが、認識出来ず
使用出来なかった
⑤VLC Playerでの使用
→②ISpyで記載した、rtspの設定値と同じ内容で使用出来た。
"rtsp://<IPアドレス>:554/11"等 ※メインストリーム
"rtsp://<IPアドレス>:554/12"等 ※サブストリーム
○結論
ONVIF Device Manager(Ver2.4)の一部の情報からONVIFに準拠していそうだが、一部(ZoneMinderのみ)成功で
他はエラーとなった。
FIRMの不具合の可能性があるのでサポートに確認はしているが、Amazonの紹介でもONVIF対応と明記していないので、
これ以上の調査は難しい可能性がある。
尚、こちらについては自己責任でrtspを使えればラッキーと考えるべきである。
(ONVIF対応にして貰えれば利便性が増すのですけどね・・)
4.7)IPカメラの使用プロトコルについて
上記”4.6)他社NVRの使用について”の結果と、他社製IPカメラ(ONVIF)がNVRで使用出来た結果を踏まえて再度NVRの説明書や設定を確認その結果、NVRのビデオ管理の対象のチャンネル編集でN1とONVIFと言う項目があるのを確認
尚、N1の詳細についてサポートに確認したところ、独自プロトコルの模様であるが詳細は非公開であった
4.8)使用ポートについて
ポートスキャン(Zenmap)を行いし、NVR及びIPカメラで使用してるポート番号を確認○画像14:Zenmapによるスキャン結果
○結果
①NVR:80及び10000を使用している事を確認
②IPカメラ:80,554,8000,10000を使用している事を確認
このうちのポートNo:10000についてはPC用ソフト(EseeCloud)やスマホアプリで使用している可能性がある。
4.9)NVRのHDDの中身について
NVRに装着されているHDDの中身を確認してみました。尚、WindowsではHDDを認識しなかったのでUbuntu18.04で実施
○parted -lの結果
モデル: TOSHIBA DT01ABA100V (scsi) ディスク /dev/sdb: 1000GB セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B パーティションテーブル: gpt ディスクフラグ: 番号 開始 終了 サイズ ファイルシステム 名前 フラグ 1 1049kB 5369MB 5368MB ext3 primary msftdata 2 5369MB 1000GB 995GB fat32 primary msftdata |
○mount後のパーティション1の内容
~#ls -l /mnt -rw-r--r-- 1 root root 3072 4月 30 10:09 dvr_log.db -rw-r--r-- 1 root root 4 4月 30 10:09 live.bin drwx------ 2 root root 16384 4月 30 09:00 lost+found -rw-r--r-- 1 root root 8 4月 30 09:00 manual_rec_status.bin ---------- 1 root root 7 4月 30 09:00 pbversion -rw-r--r-- 1 root root 9216 4月 30 10:09 search.db |
○mount後のパーティション2の内容
~# ls -l /mnt2 drwxr-xr-x 2 root root 16384 1月 1 1980 dir00000 drwxr-xr-x 2 root root 16384 1月 1 1980 dir00001 <中略> drwxr-xr-x 2 root root 16384 1月 1 1980 dir00055 drwxr-xr-x 2 root root 16384 1月 1 1980 dir00056 -rwxr-xr-x 1 root root 134217728 1月 1 1980 ident.bin -rwxr-xr-x 1 root root 134217728 4月 30 09:55 index.bin ~# # ls -l /mnt2/dir00000 ※dir00000の中身 -rwxr-xr-x 1 root root 134217728 4月 30 09:36 file0000.dat -rwxr-xr-x 1 root root 134217728 4月 30 09:55 file0001.dat <中略> -rwxr-xr-x 1 root root 134217728 1月 1 1980 file0126.dat -rwxr-xr-x 1 root root 134217728 1月 1 1980 file0127.dat ~# |
○結論
1TBのHDDの場合、diskは5GB(ext3)のシステム領域と995G(fat32)のデータ領域に分かれている
データ領域の方はディレクトリーの中にdatがあるので、単純に中のファイルをPC等にコピーしても録画されたデータは見れない模様であった
5.評価
○良い点
・個別で揃えるよりセットで安く揃えられる
→別途「NVR(H265とPOE対応)、HDD(1GB)、IPカメラx4台」でAmazonで幾つか比較したが、クーポン付きで本製品が安かった
・NVRメニューがGUIで、PCの知識がない者でも簡単(直感的)に操作出来る
・POEを使用しているので、設置も簡単である
・他社製のONVIF対応IPカメラやその機能(POE/PTZ等)が使用出来る ※使用は自己責任
・UPLINK経由でも、IPカメラが使用出来る ※使用は自己責任
・PCソフトのEseeCloudで、PCからクローズド環境でもリアルタイムに確認出来る
・保証が2年(24ヶ月ある)
・説明書も他と比べると良く出来ている(但NVRのところのみでIPカメラについては無い)
○悪い点
・PCからのアクセス時に全ての操作が出来ない
→動体検知やビットレート等の全ての操作をPCから出来る様にして欲しい
特にNVRのシャットダウンが出来ないのが残念(リブートは可能)
・記録した映像のバックアップ(コピー)が、USB経由(2.0)と操作しか出来ない
→ネットワーク経由でNASやファイルサーバ等にバックアップ出来たり、スケジュールで自動化出来れば便利なのに残念
・UPLINKが100Mである
→POEポートは100Mでも良いが、UPLINKは1GB対応をして欲しい
・NVR本体の説明書はあるが、IPカメラの説明や設置、パスワードに関する手順が無い
・ACアダプタが単品発売されていない
→ACアダプターがあればPOEでの使用は出来ないが、既存家庭内環境を使用しIPカメラが利用出来る。
其の場合、新たに配線をせずに使用出来るので是非販売して欲しい
・各PCブラウザでのアクセスの際、ブラウザが落ちる事があった
・録画された映像がUSBとブラウザからダウンロードの時で拡張子が異なる
→USB:AVI、ブラウザ:MP4とバラバラなので、どちらでも両方出来る様にして欲しい
・USB端子が背面にしか無いので、データのバックアップ(コピー)が面倒である。
→1ポートでも前面にあれば良かった
・TVの解像度変更の際に、プレビュー(確認)機能があれば良い
→現用では再起動させ、適合していないと移らなくなるので苦労する。
・PCソフトのEseeCloudであるが、NVRに記録された映像を確認出来ない
→PC上に録画したもののみ可能なので、NVRの映像も見れるようにして欲しい
・USBの外付け媒体(HDDやメモリ等)を使用したスケジュールバックアップが出来ない
→現状は(媒体を付けて)手動でのみ
・IPカメラがONVIFについて唱っていない
→現状確認中ではあるが、出来ればONVIFに対応して欲しい
○評価保留で確認中の項目
・IPカメラに外部通信がある
→詳細は別途確認中
クローズド環境で使用する分には接続するだけで簡単に使用出来るので便利です。
又、自己責任となるがONVIF対応であれば他社製のIPカメラも利用可能(PTZ付き等)な点も評価出来ます。
しかしながら、インターネットに接続出来る様にした場合のセキュリティに一部不安があります。
(デフォルトのパスが無かったり、説明書に変更を促す事も無い)
機能も最低限の物はありますが、USBが2.0だったりUPLINKのポートが100Mでギガ化されていない等、中上級者には物足りないかも知れません。
但し、まだ未検証ですが、面白そうな物はあったので、成功したら記事にする予定です。
又、耐久性についてはこれからですが、何かあれば追記します。
(といっても、祖母宅に設置しないと長期的なデータは取れないですが・・)
6.まとめ
評価で一部述べましたが、クローズド環境で同梱品だけで使用するには良く出来ています。
但し、日々の運用を考慮した場合にはもう少し改善してくれれば更に良くなる可能性があると思います。
例えば、USBの 2.0から3.0化はハード的に改修しないと無理ですが、別途NASやPCにネットワークバックアップが出来れば(こちらはファームの改修で可能?)
利便性が向上すると思いますので改善要望をサポートに依頼済みです。
本製品に限らず、この手のNVR製品は手軽に利用(接続)出来るのを売りにしていますが、第三者によるアクセス(セキュリティ)を疎かにしているのが現状です。
今回のレビューではIPカメラやNVR及びP2P(クラウド)に対して一部否定的な内容を記載していますが、正しい設定や対策を行っていれば非常に便利な物には違い有りません。
その反面、簡単だからとパスワードも変更せず使用し続け、その結果世界中に映像を流し続けていたりされているのも現状もあるので、インターネットに繋がる環境に接続する場合はご注意下さい。
最後に夜間の撮影時(赤外線使用時)で遠くを撮影する場合、その手前に障害物がない様に設置した方が良いです。
理由は対象物の手前(障害物)で赤外線が反射すると、それにより奥が暗くなる為です。
次の画像例は仮設ですが、次の状態で次の通りです。
・(画像15:悪い設置例(赤外線OFF)) ※昼なので特に問題ありません
○画像15:悪い設置例
・(画像16上:悪い設置例(赤外線ON))
→赤外線が画面上(赤枠内)の物干しや網に当り画面中央の車が見えにくくなっています
・(画像16下)カメラの場所を調整して障害物を除いた場合
→手持ちだったので画像がブレていますが、先程より明るく映っています。
○画像16:悪い設置例(赤外線ON)及び障害物を除いた場合の状態
この様にカメラを設置した場合は夜間の状況も確認し、設置場所や向き等を調整してみて下さい。
○更新履歴
2019/05/02 初版作成
2019/05/05 誤字・脱字の修正
2019/05/14 誤字・脱字の修正
以上
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