SV3C製1080P ONVIFとPTZ対応IPカメラ(SD5W-1080PS-HX)
今回は3台目のONVIFとPTZ対応のIPカメラの話です。
フリーのNVR(ISpy/Zone Minder/XProtect等の)環境を試してみたく、IPカメラを1台・2台と購入しましたが、いずれもPTZ(パン/チルト/ズーム)非対応でした。
その代わり、POEには対応しており、対応ハブ等からはACアダプターを使用しなくても利用できていたのですが、今回はPOEに非対応で、PTZに対応したIPカメラ(SV3C SD5W-1080PS-HX)を購入した話です。
0.目次
1.経緯
2.商品
3.検証
3-1)カメラの仕様(機能)等について
3-2)接続方法(使用アプリ)について
3-3)NVRソフトでの使用について
3-3-1)ISpy
3-3-2)ZoneMinder
3-3-3)XProtect
3-4)消費電力について
3-5)MicroSDのフォルダ構成等について
3-5-1)フォルダ構成
3-5-2)記録時間について
3-6)技適番号について
4.評価
5.まとめ
1.経緯
既に3台目と言う事で今回は欲が出てPTZ対応にしてみました。
基本は1台目・2台目と同じに近いですが、選定条件としては次の通りです。
○選定条件
・PTZ(パン・チルト・ズーム)が可能
・出来れば光学ズーム
・ONVIF対応でP2Pを使用しなくても利用可能
(Ispy/Zone Minder/XProtect等で利用可能な製品)
・マイク/スピーカ機能がある(出来れば)
・POEに対応している(出来れば)
いくつか候補はあったのですが、既存2台がSV3Cなので、今回もこちらのメーカにしてみました。
○参考(当方所有のIPカメラ)
No | メーカ | 機種 | 圧縮 | 改造度 | POE | PTZ | ONVIF | 備考 |
1 | SV3C | SV-B01POE-1080P-L | h264 | 1080P | ○ | × | ○ | |
2 | SV3C | SV-B06POE-1080P-A | h265 | 1080P | ○ | × | ○ | |
3 | SV3C | SD5W-1080PS-HX | h264 | 1080P | × | ○ | ○ |
2.商品
まずは商品が到着したので同梱品の確認です。
色々ありますが大まかに次の区分です。
○同梱品
①本体(設置用部品を含む)
②ACアダプター
③LANケーブル
④設置用部材(ネジ・アンカー・設置穴用ガイド)
⑤説明書(補足用資料含む)
○(画像01:同梱品)
以下、特筆あるもののみ詳細に記載します。
①本体
まずは本体です。
○(画像02~03:本体説明)
型番:SD5W-1080PS-HX
色は白色と黒色の2種類ありましたが、黒は夏場が暑そうなので白色にしました。
形状は卵型の上に棒がある感じで重量感(実際に重たい)があります。
サイズは形状が複雑なので約ですが、縦20cmx横11cmx奥行き17cmです。
※アンテナ部除く
PTZ(パン/チルト/ズーム)稼動部はカメラのある下の部分だけが稼動するのでは無く、パン時(左右)は卵型全体(桃色枠部)が回転します。
チルト(上下)時は卵型の下半分(黄色枠部)が前後に動き、ズーム(拡大・縮小)は光学ズームですので、レンズ内部のみが稼動します。
本体部には前面(レンズ正面時時)にマイクのアンテナと赤外線が3灯あり、後部にはスピーカとMicroSDカードの脱着口があります。
但し、MicroSDカードの脱着時にはネジを外してカバーを開ける必要があります。
カバーを開けると、カードスロットがあるのですが脱着はし難いです。
(口の横に本体の枠があるのでカードの平面を掴めない)
又、他の方も指摘していますが、前後の表示がないので注意が必要です。
※MicroSDカードの裏面(金属端子部)がスピーカ側を向けて入れる
(画像03左上及び右上)は無線用アンテナの接続前後の画像で、無線用アンテナと端子はネジを回して固定し、アンテナの向きや角度も変えられます。
※但し折る角度は最大90度で45度単位の0,45,90の三択
又、その付近の支柱には製品シールが貼られ、型番やデフォルト時のパスワード・技適番号が記載されています。
※(画像03右上の銀色シール)
ケーブルの先には電源(ACアダプター)接続用と初期化スイッチ、有線LAN端子があります。(画像03左下)
尚、有線LANは通信速度は最大100Mで、POE機能は有りません。
壁等への設置部ですが、角度は固定で天井等には付けられません。
(むりやり付けられなくもないですが、その場合、カメラの映像角度が制限される)
尚、カメラの設定で上下・左右を逆にする設定はあるので、壁面に逆に設置は可能。
後は当初ネジ穴が2箇所しか無いのかと思ったのですが、残りの2個ははめ込み式の部材と組み合わせて固定するので、メンテの際に取り外す時も全てを外さなくて良いので便利と思いました。
※ネジ2個と固定部材は壁に残せる
○(画像03:仮設置と赤外線)
上記画像は仮設した状態と、暗所での赤外線使用時の様子です。
尚、赤外線は画像では青白いですが、実際(肉眼)には赤く見えます。
本体重量ですが、壁固定用の部材を含めて927.3gでやはりPTZ無しの機種と比べても重いです。(画像05)
○(画像05:本体重量)※設置用部材も含む
②ACアダプター
○(画像06:ACアダプター)
・仕様
型番:LY024SPS-120200JH
入力:100-240V 50/60Hz 0.65A(Max)
出力:12V 2A
・ジャック部サイズ
外形:5.5mm/内径2.1mm/長さ10mm
ピンアサイン:外側マイナス/内側プラス
・コード部サイズ
長さ:約118cm
一般的なアダプターですが、同社他機種のPTZ無しACアダプターと比較すると、出力が2Aになっています。(他機種は1A)
コードの長さは設置条件により異なるので一概には言えませんが、足りない場合には延長ケーブルやPOEスプリッター&インジェクター(パッシブタイプ)等を使用して延長させる必要があります。
次は、付属品系の説明です。(画像07左上)
○(画像07:付属品等)
③設置用部材(ネジ・アンカー・設置穴用ガイド)
・固定用ネジ+アンカー
長さ2.9mmのネジとプラスチックのアンカーがx4本あります。
・設置穴用ガイド
ネジ穴開け用の位置をガイドするシールが1枚あります。
・防水パッキン
LANケーブル用のみ防水パッキンの一式がありますが、電源側がありません。
其の為、電源部は別途防水処理をする必要があります。
※同社他機種でも同様
④LANケーブル(画像07右上)
本製品のLANケーブルですが、フラットタイプのCat6(ツメ付き)が付属していました。
※同社他機種ではCat5Eの通常タイプ
尚、長さは両端子部を含めて約1Mと短めです。(※両端子を除くと約92cm)
⑤説明書(画像07下部)
言語は英語と日本語ですが、数ページずつの簡単な使い方のみです。
詳細は以下のメーカの各種マニュアル等を参照した方が良いと思います。
・SV3Cオンラインマニュアル(英語・日本語等)
※(HX series)が本製品のもので、マニュアル・ソフト等があります。
詳細はメーカの各種マニュアル等を参照した方が良いと思います。
尚、本来であれば、メーカのURLを掲載したいのですが、amazon以外のURLの記載はレビュー投稿規約違反となる為、「sv3c 日本語マニュアル」等で検索してみてください。
3.検証
実際にカメラを仮設して機能やアプリ等を操作してみた内容です。
3-1)カメラの仕様(機能)等について
主な仕様(機能)や実際使用して確認したところと纏めてみました。※一部先の説明と被ります
・有線LANのリンクは最大100Mでpoeには非対応
・有線LANと無線LANのIPアドレスは同じ物を使用
・IPアドレスはDHCPと固定IPが設定可能だが、IPv4のみでIPv6は非対応
・有線LANと無線LANが両方有効(接続)時は有線LANが優先される
・無線LANの感度はあまり良くなく、RSSI30では接続出来ず、50以上は必要である
・映像の解像度は
「First stream:1920x1080(1080P),1280x720(720P)」
「Second stream:640x352(HVGAワイド),320x176(QVGA)」
からそれぞれ選択
・音声はG.711又はG726から選択可能で、各stream毎にOn/Offが可能
・MicroSDで記録したデータは暗号化されている。(後述)
・一部機能(本体側での警報設定等)はスマホアプリからしか出来ない
・IE/Firefox等のブラウザでアクセス(映像を表示)する場合、Adobe Flashが必要
※ブラウザのログイン画面からのリンクでダウンロードが可能
・MicroSDやFTPサーバに定点記録(Auto snap)及びスケジュールでの保存が可能
・MicroSDカードのフォーマットはFAT32形式
・DDNSの登録先は決められている(メイン:hipcam又は3rd:Dyndns/3322/Dynddns/No-ipから)
・カメラ単体の設定でメール送信が可能
・PTZ稼動時の移動速度はゆっくり目であるのと、PT(パン/チルト)操作時は音が大きめである
(マイクをONにしていると、その音が入る)
・赤外線ONの際にPT操作をすると、赤外線が一時的に停止する
(Z:ズーム操作では赤外線は消えない)
→現在、SV3Cサポートに確認中
※2019/03/30 追記
他の方のレビューと同事象の為仕様と思ったが、そうでなさそうな回答を頂いたので別途確認中
他にもありそうですがざっとこんな感じでした。
3-2)接続方法(使用アプリ)について
カメラの設定を行う場合や映像等を見る方法として次の方法があります。○PC
①IEやFirefox等のプラウザ
(画像08~09)は"Second stream:640x352"で表示させた昼夜の物で、映像と音声の確認が出来ます。
但しこちらからの声等は送れなかったり、一部の設定(動体検知や本体側で鳴らすアラーム種類等)は出来ません。
②HiPlayer ※別途公式からダウンロードが必要
カメラ本体にMicroSDを入れて映像を保存した場合、セキュリティの面からファイルは暗号化されています。
それをブラウザ画面からダウンロードして再生させる事が可能でした。
③IpCamClient ※別途公式からダウンロードが必要
(画像10)はSV3C社製のNVRソフトでの表示例
リアルタイムや録画済み映像の表示だけで無く、PTZ操作や両方向での通話・複数台の表示も可能です。
④ONVIF対応のNVRソフト(ISpy/Zone Minder/XProtect等)
ONVIF対応との事で、対応ハードやソフト等でも使用が可能です。
其の中で無料で使用可能な3種類のソフトを使用してみました。
但し、互換性の問題から機能が制限される事があります。
(本体側のスピーカから音声を出せない等)
詳細は後述します。
○スマホ(Android/iPhone等)
①CamHi(画像11~12)
P2Pでの接続で、一通りの設定や操作が可能です。
勿論、PTZの操作や両方向の会話等も可能です。
但し、トークボタンを押している間のみで、その間はスピーカはその間無効にされる
※CamHiはGoogleplay、Apple Store等からダウンロードが必要
3-3)NVRソフトでの使用について
当方の主目的である、(ISpy/Zone Minder/XProtect)でONVIFでのカメラ登録を行い使用してみました。まず結論から述べますが、ONVIFを使用しても全ての機能が使えません。
実際に3種類共、こちら(PC)側の音声をカメラのスピーカ側から再生させる事は出来ませんでした。
他にもZoneMinder等ではPTZの制御はまだ実装されていない等もあり、単なる映像の表示しか出来ません。
そのあたりは以下に個別で説明します。
○条件
各NVRソフトは以下の環境・条件で検証しています。
・使用ハード(PC)
機種 | NEC ノートPC(VK-26M/B-F) |
CPU | 第3世代 i5-3320M(PassMark Score:4113) |
MEM | 8GB |
HDD | ST250LT014(250GB/7200rpm) |
解像度 | 1280x800 |
ブラウザ | FireFox 65.0.2 |
・バージョン情報
①ISpy
OS:Window 10 Pro(64Bit)/ISpy:64Bit V7.1.8.0
②ZoneMinder
OS:Ubuntu 18.04.1 LTS/ZoneMinder 1.32
③XProtect
OS:Window 10 Pro(64Bit)XProtectR Essential+ 2019 R1 (13.1a)
※追加でXProtect Device Pack 10.2aも途中から導入
○参考(設定情報)
・ONVIFを使用する場合
"http://<カメラのIPアドレス>:8080/onvif/device_service"
・RTSPで指定の場合
First stream :"rtsp//<カメラのIPアドレス>:554/11"
Second stream:"rtsp//<カメラのIPアドレス>:554/12"
又、その時の状態を一部画面キャプチャー()しましたので参考にして下さい。
※映像はカメラ映像自体の物では無く、PCで操作中の画面をキャプチャーした物ですので音声はありません。
※キャプチャーは"Screen to gif"を使用し、MP4で出力()
○参考:動画説明(計4種類)
①ブラウザでのPTZ操作(昼)
②ブラウザでのPTZ操作(夜)※赤外線ON
③ISpyでのPTZ操作(夜) ※赤外線ON
④XPRotectでのPTZ及びデジタルズーム操作(昼)
3-3-1)ISpy
ONVIF設定をする事により、登録出来ました。○(画像13:IPspy(PC)による接続)
カメラからの音やPTZ操作も基本的な物は行えますが、細かい制御等はプリセット登録した方が良いと思います。
3-3-2)ZoneMinder
こちらもONVIF設定で登録出来ました。映像は問題無く表示されましたが、音声はまだ開発中の事もあり使用出来ませんでした。
又、PTZも開発中の為、使用出来ません。
3-3-3)XProtect
ONVIFで認識(ONVIF DRIVER)はするが音声にノイズ(パタパタ音等)が入る。尚、PTZの操作は可能であった。
以下は野外(2Fベランダ)で駐車場を撮影した様子です。
○(画像14~15 XProtect(PCにより接続))
※一部プライバシーの関係でマスク化しています。
・画像14上:日中標準
・画像14下:日中光学ズーム最大(数十メータ先の車のナンバーの4桁数字は読み取れた)
・画像15上:画像14の状態からXProtectでデジタルズームしたもの(中央3台の左側の車のエンブレム)
・画像15下:夜間(赤外線使用時)標準
音声にノイズが入る件について調査したところ、どうやら圧伸特性が合っていない可能性がある。
其の為、切り分けでONVIFではなく、Univasal Driver(Device Pack 10.2a)を手動で設定。
○参考:Univasal Driver設定値(画像16)
※例は変更箇所のみで、他の設定値等もある可能性があります。
①カメラ全体の設定
・一般:RTSP PLAYリクエスト時にURIオプションを含める:はい
②カメラの設定
・ビデオストリーム1:接続URI:11
・ビデオストリーム2:接続URI:12
③マイクの設定
・音声:ストリーム入力
・音声:コーディック:G.711 a-law ※この組み合わせが正解
・接続URI:11
この設定でカメラ側のAudio設定と"音声:コーディック"の設定の組み合わせを試した結果、次の通りとなった。
a)カメラの設定がG711の場合のPC側の設定
・mju-law :△(ノイズが載る)
・a-law :○ (ノイズが無くなる)
b)カメラの設定がG726の場合のPC側の設定
①little endian
・16k:△(多少聞こえにくくノイズまじり)
・24k:×( 聞こえない(無音))
・32k:△(ノイズが載る)
・40k:△(ノイズが載る)
②big endian
・16k:△(多少聞こえにくくノイズまじり)
・24k:×( 聞こえない(無音))
・32k:×(接続エラー)
・40k:×(接続エラー)
結果からG716でa-lawではノイズが無くに聞こえたが、それ以外の組み合わせではダメだった。
尚、Univasal Driverの場合は現状、PTZ制御が出来ないのでどちらも一長一短である。
(XProtect側の仕様)
今回試した3種類の中では、今のところISpyが一番互換性が高いが、設定のチューニングが出来ていないだけの可能性もあるので、
今後も引き続き試していきたい。
3-4)消費電力について
ワットモニター(サンワ「TAP-TST8N」)を使用し、カメラの消費電力を測定しました。条件は次の通りです。
○条件
・カメラ同梱のACアダプターを使用
・測定には起動後5分以上置いてから測定
※カメラ起動時の負荷によるブレ回避の為
・測定項目は次の通り
・消費電力の少ない状態(有線・MicroSDカード無し)と多い状態(無線・SD常時録画)で計測
・昼夜(赤外線ON/OFF)及び、PTZ操作有無
※つまり少ない場合と多い場合で測定・比較する
○結果
①有線・MicroSDカード無しの状態
○(画像17:ワットモニターによる測定)
昼(赤外線OFF)
PTZ操作無し:2.5W
PTZ操作有り:5.2W
夜(赤外線ON)
PTZ操作無し:7.2W
PTZ操作有り:5.4W(10.2)
※()内はPTZ操作中で赤外線が一時停止された時の最大値
②無線・MicroSDカードに常時録画状態
昼(赤外線OFF)
PTZ操作無し:2.5W
PTZ操作有り:5.4W
夜(赤外線ON)
PTZ操作無し:7.2W
PTZ操作有り:5.7W(10.5)
※()内はPTZ操作中で赤外線が一時停止された時の最大値
○料金計算
先の消費電力の結果から、使用時の料金を計算します。
時期(季節)もありますが、1日の半分(12時間)を赤外線使用として計算します。
尚、単価については当方居住地域(関西電力地域)での検針票上からの計算”27.90円”で計算しています。
※自分の地域で計算したい場合は、使用電力会社の単価又は、検針票から計算して見て下さい。
※実際は天候・計測誤差・赤外線使用時間、電力会社による料金等により異なります。
①の状態でPTZ操作無し
昼:2.5/1000*12(h)*27.90(円)=0.837円
夜:7.2/1000*12(h)*27.90(円)=2.410円
・1日(24時間)=昼+夜=3.247円
・1月(30日)=97.41円 ※x30日で計算
・1年:1185.155円 ※x365日で計算
①の状態でPTZ操作有り
昼:5.2/1000*12(h)*27.90(円)=0.837円
夜:5.4/1000*12(h)*27.90(円)=1.807円
・1日(24時間)=昼+夜=2.644円
・1月(30日)=79.32円 ※x30日で計算
・1年:965.06円 ※x365日で計算
②の状態でPTZ操作無し
昼:2.5/1000*12(h)*27.90(円)=0.837円
夜:7.2/1000*12(h)*27.90(円)=2.410円
・1日(24時間)=昼+夜=3.247円
・1月(30日)=97.41円 ※x30日で計算
・1年:1185.155円 ※x365日で計算
②の状態でPTZ操作有り
昼:5.4/1000*12(h)*27.90(円)=1.807円
夜:5.7/1000*12(h)*27.90(円)=1.908円
・1日(24時間)=昼+夜=3.715円
・1月(30日)=111.450円 ※x30日で計算
・1年:1355.975円 ※x365日で計算
実際には頻繁にPT等を操作し続ける事はないので大まかになるが、次の通りとなった。
①有線・MicroSDカード無しの状態 :1日あたり2.664~3.247円
②無線・MicroSDカードに常時録画状態:1日あたり3.247~3.715円
尚、PTを使用した方が電気代が下がっているが、先にも述べたPT稼動中に赤外線を止めて消費電力を下げる為である。
但し、この行為は夜間の操作中は見えないので設定で指定出来れば良かったと思う。
3-5)MicroSDのフォルダ構成等について
カメラ本体にMicroSDを挿入し、使用した場合、次の通りとなった。3-5-1)フォルダ構成
Webブラウザ経由でのアクセス方法(「System」-「Device information」-「Browser SD Card.. 」を選択)(画像18)
・データは暗号化されており、直接ファイルを再生(表示)する事は出来ない
→其の為、ファイル拡張子は.264である。
・フォルダは日付別で作成され、命名規則は次の通り
→例:yy(西暦下2桁)+mmdd(月日)_hhmm(開始時刻)_hhmm(終了時刻).264
・1ファイルの作成時間は変更可能
→「Setting」-「Timer record」-「Record Setting」の"Record files duration:"の値(デフォルト600秒)
・1ファイルの記録時間がデフォルト(600秒)の場合、1ファイルのサイズは約80M程度であった。
※状況により異なる可能性があります。
・ファイル名の終了時刻部分が99999の物は急な電源OFF等により、エラー扱いの物
→ファイルが見られるかは100%保証されない。
○参考:ディレクトリ及びファイル構成例
+20190322 ※日付 |+record000 ※映像データ ||+P190322_112333_112745.264 ※映像ファイル(暗号化) ||+P190322_112745_113723.264 ||+P190322_113723_114453.264 ||+P190325_210117_999999.264 ※エラーファイル |+images000/ ※スナップショット有効時 ||+P19032220110000.jpg 59.2k |+recdata.db |+imgdata.db ※スナップショット有効時 +20190322 |+record000 ||+PP190323_085632_090638.264[2019/03/23 08:56:32~09:06:38] |+recdata.db |. sd_flag |
つまり"P190322_112745_113745.264"のファイルの場合、2019/03/11 11:27:45~11:37:45の間の暗号化されたファイルであり、アプリ等で復号化させて再生させると言う事です。
3-5-2)記録時間について
○64GBのMicroSDで何日程度保存出来るのかを検証○条件
使用Microsd:Transcend Premiun x400 64GB Class10 UHS-I
○結果
・1ファイル(600秒=10分):80MB
・ 1時間:460MB
・24時間:11.04GB
64GBMicroSDの場合、約5.797日保存が可能
※環境・設定により異なる場合があります。
3-6)技適番号について
本製品には技適番号(R210-126410)がありますが、この番号について総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」ページで確認してみました。→現時点では情報はありませんでした
サポートに確認したところ、問題なく承認されているとの事でMicomでの認証画像も添付(2018/12に承認)
尚、情報が無いから即問題かと言う事では無く、単にDBへの登録が遅れている場合もあります。
(実際、別の製品で認証はされているが、DBへの登録が間に合っていない製品もあった)
こちらについては別途総務省の関係部署(当方の場合、居住地域にある総務省近畿総合通信相談所)に状況を確認中です。
4.評価
○良い点
・光学ズームで拡大させても映像の劣化が無い
・PTZが利用可能
・マイクとスピーカが有り、会話が可能
・ONVIFに対応している
・サポートの返答が良い
→2営業日以内に返答がある
・設定方法の簡易的なマニュアルが公式で公開されている
○悪い点
・詳細なマニュアル(説明)がない
→ブラウザ等から各種設定が出来るが、どんな項目か判らない物がある
例えば、「Advanced」-「Terminal」等、見たことの無いパラメータがある
これらについては、別途サポートに確認中
・ONVIFに対応していても機能が全て使えない(今回の場合、カメラ側のスピーカを使えない等)
・配線の出し方が下ではない、
→(画像03右下)で説明すると横にあるのでここを塞がないと雨水等が入り込み溜まる可能性がある
(下なら落ちるし、入るリスクも低下できる)
・落下防止用の対策が無い
→重さが約900g近くあるので、万が一の為にも落下防止用のワイヤー用が掛けられると良い
・PTZ操作時に赤外線を一時停止させる
→夜間の操作時には見えなくなるので、設定で変更できれば良い。
・POE対応やマイク/スピーカの外部対応がされていない
→このクラスの値段なら出来たほうが良い
・MicroSDカードの出し入れがやり難い
・防水パッキンがLANにしか無い
→電源用も欲しい
上記の点から評価は星4としています。
5.まとめ
IPカメラは通算3台目と言う事でONVIFとPTZ機能付きの本製品を試したのですが、正直多少難易度が高いと感じました。
といっても本製品に限らず、ONVIFの標準化が技術の進歩においついていないのとまだ情報が少ない点、各NVRソフト側の対応状況等も含まれます。
逆に、公式のアプリ等で利用する場合には、簡単に接続・設定は可能ですが他製品の動作保証やセキュリティ上の問題ある可能性がある)
どちらにしても、メーカはただ売れば良いと言うだけでは無く主要なNVRとの動作検証を行い、積極的に設定値の公開等をして欲しいです。
このあたりは、今後に期待したいと思いますが、特に製品情報で記載のある、"Blue Iris、iSpy、Zoneminder、Security Spy、VLC"については、
それぞれで使用する為の設定情報や制限(xx機能は使えない)等は直ぐにでも記載するなりした方が良いと思います。
後は出来る事なら、別機種とのブラウザ画面のレイアウトの統一を出来ればして欲しいです。
この製品で3台目なのですが、全て異なります。(OEM元の関係でしょうが、地味に表現が異なる事があるので面倒です・・)
後は各NVRソフトとの設定(チューニング)で使える機能や設定があるのかの確認や、耐久度等で何かあれば追記したいと思います。
○更新履歴
2019/03/27 初版
2019/03/30 PT使用時に赤外線が消える仕様(問題)についての現状を追加
以上
タグもどき:IPカメラ ISpy ZoneMainder SV-B01POE-1080P-L SV-B06POE-1080P-A SD5W-1080PS-HX SV3C NVR
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