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個人の趣味で色々な物を触ったり、検証した内容等纏めたブログです。

ノートPCの無線LANカード換装(交換)計画(その1)

最終更新日:2020/12/20

以前から計画していたノートPCの改造計画の為、無線LANカードと関連部材を幾つか購入してみました。
購入した無線LANカードはIntel AX200・AC 8265・AC 7260の3枚です。



これらを現在所有している元ジャンクPCで換装(交換)してみようと言う計画。

元々は当方のWifi環境が802.11nまでだったので802.11AC環境になればやってみようとは思っていたのですが先日ようやくAC対応の無線ルータを(ジャンクで)入手したのでこの機会に試した話で、情報等も順次追加する予定だったのですが、いきなり問題が起きたりの記事です。

0.目次
1.現状環境と計画
1-1)ネットワーク環境
1-2)ノートPC構成
2.無線LANカード等の選定
2-1)無線LANカードの選定
2-2)関連部材について
2-2-1)M.2-MiniPCIe変換基板
2-2-2)U.FL(IPEX MH1)-IPEX MHF4変換ケーブル
2-2-3)その他注意点
3.検品
3-1)到着日数
3-2)無線LANカード
3-3)関連部材
3-4)技適について
3-4-1)技適の表示
3-4-2)電波法改正に伴う180日間の暫定について


1.現状環境と計画


1-1)ネットワーク環境

現在は無線ルータ(WZR-600DHP)1台(a/b/g/n)+無線AP(WZR-HP-AG300)1台(a/b/g/n)の環境で、この無線AP側をWRC-1900GHBK-A (a/b/g/n/AC)に変更します。

又、それに伴って802.11ACに対応していないノートPCも無線LANカードの換装(交換)を行います。

1-2)ノートPC構成

対象ノートPCとその仕様は以下の通りです。

○対象ノートPC及び仕様
No メーカ
機種名
拡張スロット 無線LAN製品名 Bluetooth
NEC VersaPro
VK26M/B-F
MiniPCIe Intel Centrino Advanced-N 6205
802.11a/b/g/n(300 Mbps)
なし
Ienovo
X220
MiniPCIe Intel Centrino Advanced-N 6205
802.11a/b/g/n(300 Mbps)
有り
Panasonic
CF-SX1
MiniPCIe Intel Centrino Advanced-N
+ WiMAX 6250(a/b/g/n)
(300 Mbps)
有り
Panasonic
CF-NX1
M.2 Intel Dual Band Wireless-AC 7265
802.11a/b/g/n/AC(867 Mbps)
有り

ノートPCの世代が異なる為、拡張スロットの規格が異なる物がありますので、
その辺りも含めて無線LANカードの検討です。


2.無線LANカード等の選定


2-1)無線LANカードの選定

定番のIntel製で考えました。
ただ、Intel製と言ってもDual Bandだけでも16種類有り一覧にするだけで一苦労でした。
(Excelシートに纏めたのですが、思ったより大きくなったのでどうするか検討中)

その中から、規格が異なる物(M.2でCNVio)、アンテナが1本の物(1x1)、スペック的に低い物を除外し、以下の4製品を対象としました。

○無線LANカードの購入候補リスト
No 製品名 拡張スロット KEY Type Bluetooth
Intel Wi-Fi 6 AX200 M.2 A/E 5
Intel Dual Band Wireless-AC 8265 M.2 A/E 4.2
Dual Band Wireless-AC 7265 M.2 A/E 4.2
Dual Band Wireless-AC 7260 MiniPCIe ------ 4.0

このうち、③AC7265はCF-NX4で実装されているので、実質①・②・④が購入候補となります。

尚、上記選定には理由があります。
○理由
・①AX200は最新で802.11AXも対応だがWindows10のみである。
・②AC8265は802.11AX非対応だが、Windows7でも使える(MU-MIMOは対応)
・③AC7265は現状、CF-NX4に搭載されているからです。(但しMU-MIMOは非対応)
・④AC7260はMiniPCIeの中では最新なのでこちらは無条件で購入です。
(過去にVK26M/B-Fの記事でEason様から使えたとの情報も有り)
※OSの制限についてはWindowsのみでLunuxはドライバーがIntelから公開されている

ちなみに現在の計画は、こんな感じです
○無線LANカードの換装後(予定)
・①AX200→CF-NX4、使えたらCF-SX1やX220等にも
・②AC8265→VK26M/B-F(検証機なのでOSを変える為)
・③AC7265→CF-NX4についていたので・・
・④AC7260→VK26M/B-F(検証機なので・・)

2-2)関連部材について

先程の計画で、気がついた方がおられるかは不明ですが、幾つか課題があります。
まず1点目が拡張スロットの規格が異なる点です。
無線LANカードの①AX200/②AC8265/③AC7265はM.2でAC7260だけがMiniPCIeです。
そうなると、組み合わせられない物が出来ますが、それを補うのがこちらの商品です。

2-2-1)M.2-MiniPCIe変換基板

その名の通りM.2をMiniPCIeへ変換する基板です。

○商品名
New M.2 NGFF to Mini PCI-E (PCIe+USB) Adapter For M.2 Wifi Bluetooth Wireless Wlan Card Intel AX200 9260 8265 8260 For Laptop
但し、使用には条件が有る模様で、以下の通りです。

○使用時の条件
・CNVioでは使用出来不可
・使用可能なKEYはA/Eである事
・PC側のPCIe端子でUSBが結線されていないと動作しない?
 調べたところ、無線LANカードはPCIで動作するのですが、BuletoothがUSB接続の模様です
 通称36番(D-)・38番(D+)の結線がされていれば利用可能な可能性がある
 他にも7260で良くあった51番ピンのマスク化等もあるのですが、試してみないと判らないので情報のない機種は人柱になるしかないと言う事です

2-2-2)U.FL(IPEX MH1)-IPEX MHF4変換ケーブル

通常、無線LANカード側がオス端子、アンテナ側がメス端子を使用します。
使用される規格は、MiniPCIeのノートPCや無線LANカードで使用されているアンテナの規格はU.FL(IPEX MH1)です。
一方、M.2の方はIPEX MH4規格ですのでそのままでは使用出来ず、対応策としてアンテナ自体を貼り変えるか変換ケーブルで変換して繋げるかです。


尚、各端子オスメス表記ですが、製品により、MaleやMH4(Hと4の間が無い)等がオス、 FemaleやMHF4等がメス端子になりますので間違えない様にしましょう。
(正直ややこしいです。。)

と言う訳で変換ケーブルです。

○商品名
2pc IPEX-4 IPEX MHF4 Gen4 UFL Female to IPEX-1 Connector Jack Male Pin Inel 7260 7265 3160 9260 BCM94360HMB BCM94360CS2AX(両端端子タイプ)

Tanger IPX IPEX U.FL female socket SMT on PCB to MHF4 plug right angle 0.81mm RF Coaxial Jumper cable 8cm 3inch for Wifi Router(片面基板タイプ)

2種類上げましたが、違いは上がケーブルのみで3本1組、下が片側が基板になっているが1本のみと言うものです。
※但し下のケーブルの場合は2個アンテナがある場合、2本購入する必要有り
人柱と言う事で両方購入しました。

尚、それ以外の注意点ですが、このMH4規格の端子がもろく少し変な力を加えてしまうとすぐ破損してしまいますので取扱には注意しましょう。
(当方もG50-30についていた無線LANカードで壊してしまいました・・)

これらの部材を無線LANカードと合わせて使用する事により、PC上の拡張スロット規格がMiniPCIeでもM.2の無線LANカードが理論上は使用可能になる訳です。

○参考(MiniPCIe機種での場合)

①通常
[無線LANカード(U.FLオス)]+[(U.FLメス)ケーブル及びアンテナ]

②M.2機器を使用する場合
[無線LANカード(MH4オス)]+[(MHF4メス)変換ケーブル(U.FLオス)]+[(U.FLメス)ケーブル及びアンテナ]

2-2-3)その他注意点

最後のは実際にやってみないと判りません。
メーカによりBIOSで制限をされていたり(Lenovo等)、その他の理由でPCの基板側で結線されていなかったりするとの情報もあるので・・

このあたりは、ネットに情報がある機種は良いのですがマイナーな機種(Versapro等)は皆無に近いので・・人柱となります(笑。

と言う訳で、冒頭の通り一式購入。
尚、対象は纏めるとこんな感じです。

○購入対象
・無線LANカード3種類(AX200/AC8265/AC7260)x各1枚
・M.2-MiniPCIe変換基板 x2枚
・U.FL(IPEX MH1)-IPEX MH4変換ケーブル(否基板)x1
・U.FL(IPEX MH1)-IPEX MH4変換ケーブル(基板付き)x2

これらを2店で購入しました。
尚、Amazonにも同様の製品はあるのですが、今回は価格の面からAliExpressで購入しました。



3.検品


3-1)到着日数

到着した製品がこれらです。
尚、全て中国からの発送ですが、注文してから到着まで約10日でした。
※詳細は別途別に纏めたいと思います

○全体画像

※実際にはAX200にはパッケージがあり、他の製品も緩衝材やおまけのネジ等があります。

3-2)無線LANカード

Intel Wi-Fi 6 AX200
Intel Dual Band Wireless-AC 8265
Dual Band Wireless-AC 7260

○無線LANカード(3種類)


3-3)関連部材

こちらです。
・変換基板x2
・アンテナ変換ケーブルx1
・アンテナ変換ケーブルx2

○変換基板

※画像は1枚ですが、2枚購入しています。

○アンテナ変換ケーブル(2種類)



尚、アンテナ変換ケーブルは3本1セットでしたが、アンテナ変換ケーブルは1本だけなので2組注文しています。

さてここで新たな問題が発生です。
この画像をみて判る人は判るかもです。

3-4)技適について

3-4-1)技適の表示

実は、無線LANカードの①AX200と②AC8265ですが技適(技適マークと番号)がありません。

○先程の無線LANカード


他の方のBlog等には総務省のサイトで検索結果が有れば使用出来るみたいな記述もありますが引っかかったので、調べてみました。

その結果、最寄の関係省庁(総務省近畿総合通信局)に以前に問い合わせした事がありました。
その際の回答です。

○技適の表示に関する質問(2018/07頃に質問)
 


上記の内容から、技適認証されていても対象機器又はパッケージや説明書に技適のマークと番号を明記されていないとアウトと言う事です。

と言う事で①AX200はパッケージも確認しましたが明示が無く、②AC8265はバルクで無線LANカード自体に明示されていないのでアウトです。
掲示されていたのは、③AC7260だけです。

他には何か無いかと探してみたところ次の方法が見つかりましたが、こちらも条件が色々あるので厳しい可能性が高いです。

3-4-2)電波法改正に伴う180日間の暫定について

これは技適の無い製品を評価・検証目的で使用する為の手続きをすれば180日利用可能になると言う事です。

○現状
・日数:例外措置で90日まで
・対象:外国人旅行者など海外から入国した者のみ
・条件:技適に相当する技術基準に適合したもの

○改正案
・日数:180日まで
・対象:メーカー/全利用者
・条件:技適に相当する技術基準を満たすもの

要は改正案では届出をすれば180日だけ使えると言う者ですがそこにも罠があります。

○総務省の説明ページ
技適未取得機器を用いた実験等の特例制度

○電波法に関するページ
技適未取得機器を用いた実験等の特例制度関係法令

特に問題の部分が下の部分です。
○上記、総務省の電波法に関するページより抜粋
二 無線設備が、相当技術基準及び法第三章に定める技術基準に適合している旨をイに掲げる資格を有する無線従事者が確認し、無線局免許手続規則第三十一条の届出書にロに掲げる事項を記載すること
イ 第一級総合無線通信士、第二級総合無線通信士、第三級総合無線通信士、第一級海上無線通信士、第二級海上無線通信士、第四級海上無線通信士、航空無線通信士、第一級陸上無線技術士、第二級陸上無線技術士、第一級陸上特殊無線技士又は第一級アマチュア無線技士
(技適未取得機器を用いた実験等の特例制度関係法令より引用)
(https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/exp-sp/#law)

つまり、届出(試験)をするには、無線従事者の免許が必要の模様です。
(このあたりは後日確認と思ってますが、年末年始で省庁もお休みでしょうし・・)
ちなみに当方は第3級アマチュア無線技士は持っていますがその程度ではダメと言う事ぽいですね・・

と言う事で大人しく技適付きの無線LANカードが出るのを待つ事になりましたが・・1つだけ方法を思いつきました。

それはノートPCに良くある「無線LANのハードスイッチをOFFにして」無線LANカードを交換してみるです。
このスイッチをOFFにすると電波を飛ばさないので電波法違反にはなりません。
又、VK26M/B-Fで確認した事があるのですが、ハードスイッチをOFFにしていても無線LANカード自体のドライバーは最低限ロードされているので、接続直前までの確認は出来ると言うことです。(但し、Buletooth関係はONにしないと表示されない物もあります。)

と言う事で、検証の確認内容も一応目処が立ちました。

○確認内容
①技適があるもの:接続して問題ないかまで確認
②技適がないもの:デバイスマネージャーで認識されているのを確認

次はいよいよ検証と言いたいのですが、長くなったので今回はここまです。

以上

○改定履歴
2019/12/30 初版
2020/12/20 誤字脱字の修正



タグもどき: 無線LAN IntelAX200 AC 7265 AC 7260 VK26M/B-F X220 CF-SX1 CF-NX4 Wifi換装
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